京都市立堀川高校での取り組み (東洋経済オンラインより)

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京都市立堀川高校での取り組み (東洋経済オンラインより)

2017/08/19 京都市立堀川高校での取り組み (東洋経済オンラインより)

東洋経済オンラインでの記事からです。
http://toyokeizai.net/articles/-/184628

 

 

 

新学科の設置

京都市立堀川高校では、「探究科」というコースを普通科と並列で1999年に設置しました。
この1999年の入学者は2002年3月に卒業をしますが、国立大学への合格実績が前年の卒業生と比べても全く異なる実績が出ました。これを「堀川の奇跡」と呼ぶそうですが、2001年の国立大学合格数はは6校だったのに対し、2002年には106校にまで伸びました。

 

合格数が一気に増えた背景には、探究科での学習方法が大きく影響をしているとみられています。

 

独特な教育環境

探究科は特別な受験指導をせずに、自らテーマを決めて研究を進めていく学習方法を採用しています。この研究に京都大学の大学院生や教師がサポートについていくのですが、研究を進めていくうちに生徒の心境に変化が生まれ、高校を卒業しても研究を続けたいといった目標が見えてくるのです。

 

夢や目標からの逆算型進路選択

このように、目標を持つことで具体的に進学を考えるようになり、大学に進むためには基礎学力が必要だから勉強にも熱が入る、といった好循環が生まれてきます。漠然とした大学受験ではないために受験勉強により力が入るようになるのです。

 

このような勉強へ向かう動機づけの方法は、まさに当塾で軸とする方法であり、このような社会との接点をたくさん経験することで、“今”の勉強の大切さをリアルに体感し、能動的な学習行動へと促してくれるようになります。この学習の動機づけの環境は、知識詰込み型の塾では持ち得ない環境となります。

 

詰め込んだ知識を活かすために

京都大学当塾では大学生や大学院生はもとより、研究をするテーマに関係する地域の人や企業の担当者の協力を得ながら研究を進めていきますので、より具体的に社会の仕組みや物事の仕組みを知り、理解し、知識だけではなく、思考力や実行力といった素養を身につけていくことができるのです。

 

堀川高校の躍進当時に教育長であった角川市長の言葉を引用すると、

 

「1995年に起きた地下鉄サリン事件では、有名大学卒の容疑者たちが複数いた。それを見て、このような人たちを育てるような教育は絶対にしない。社会で何かしら人のために役立てるような子どもを育てたい。子どもたちが30歳になった時にどのような生き方をしているか、それを考えながら教育していきたいと強く思った。」

 

と東洋経済オンラインでコメントが紹介されています。

 

詰め込んだ知識を活かしていくためには、その知識の活かす場所をイメージすることが大切です。学校で習う教科ごとに仕事が割り振られるわけではありませんので、教科を横断して習得した知識を活用していく必要があります。

 

その知識活用の舵取りをしてくれるのが、探究を進める学習工程の中で培われる、社会観や倫理観、職業観を伴った『自分軸』です。自分軸をもって社会に貢献するために自ら行動を起こせる人材へと成長する、そこに学力が伴っている、これが教育の理想的な姿ではないでしょうか。

 

 

 

 

 

東洋経済オンライン
「公立が躍進、京都の教育改革で何が起きたか」 2017.08.19
小宮山利恵子 : リクルート次世代教育研究院院長
http://toyokeizai.net/articles/-/184628

 

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